2012年12月17日月曜日

文明ダウンヒル

チリに入国!
といってもチリ側のイミグレはここから48km先のサンペドロ・デ・アタカマにある。
ので、あんまりまだチリに入った実感はない。
まだ舗装路にもなってないしね。
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にしてもチリの未舗装はボリビアに比べれば遥かに走りやすい。
がしかし、しかし!!

傾斜が半端じゃなくきつい。
目の前に見えている道は一度視界から消えて、再び前方に見えている。
いったいどーゆう道の作りをしているんだ…。

ボリビアを走りぬいた安心とレッドブルが切れてきたのもあって、かなりしんどい。
正直言ってこの舗装路までのラスト8kmが一番キツかったかもしれない。
後半は殆ど押して歩いた。
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と、前方に一台の大型トラックが見えた。進行方向から察するにアルゼンチンから来たトラックだろう。
すぐ西側はアルゼンチンとの国境のハマ峠なのだ。
(しかし、一度チリの敷地に入っているためアルゼンチンに抜けるには
基本はいったんアタカマで出入国手続きをしなければならない)
かなりのスピードで飛ばしているように見える。

それなのに…

砂煙が立っていない。

あそこが舗装路かぁー!!
と最後の力を振り絞って漕ぎまくった。
この後は下りになるのだ。
ここで力を使いきったって構わない。
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果たしてそこには、念願のアスファルトが敷き詰められていた。
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いったい何日ぶりだ?
これで本当にアディオスボリビアだ。

ゴクリと固唾を飲み込みペダルを踏む。
するっ…
タイヤが何の抵抗もなく転がり出した。

まじですか…。

忘れかけていたこの感触。

とそこに後方からエンジン音が。

あぁやばいやばい、避けないよ轢かれちゃう。

そう思って路肩に寄ろうとしたら、、後方から来た車は反対側の対向車線まではみ出して僕を追い越していった。

…感動したっ!!!!

そうしてその先には待ち焦がれた…
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下り標識!!

もうまじで恋焦がれていました。
ここから40kmは一方的な下りで2000m下のSPアタカマに続くはずだ。

いやぁまじで砂まみれの足元よ、おつかれさんでした。
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下り始め。
道の彼方まで地平が見える。
あそこまでダウンヒルだ。
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ぐぉーんと自転車は加速する。
30km、40km、50km、60km…
久々のスピード感に少し戸惑いを覚えつつも、重力に身を任せ、空気抵抗を減らすために全身を小さく丸めた。
下りの直線道路。
気持よすぎた。
それにしても、40kmで2000mダウンってことは10kmにつき500mダウンか。
だいたい10kmで400mアップが普通の山岳路なので、これは逆側からきたら相当しんどそうだな。
って、またアルゼンチンに行くつもりだから4000mに戻ってくるんだよなー。
傾斜大丈夫かなー。
でもまぁ、そんなことは今は考えるまい!
ひたすら下るのだー!!!

気がつけば…
国境のリカンカブールを置き去りにしていた。
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アタカマの街の影がうっすら見え始めた頃、前方から自転車を漕ぐ人の姿が見えた。
某TV番組風に言えば第一村人発見!!ってところだ(まだやってる?)

今までの経験とぼんやりしたシルエット、今いる場所等々からなんとなく向こうからやって来る人は
鍬か何かを担ぎながらどこかへ向かう畑仕事のおっさんに見えた。

ところそのシルエットの正体に近づいてみると、
それは金髪の髪をたなびかせたタンクトップにホットパンツの白人美女だった。
なぜこんなところに?とあっけに取られて呆けていた僕に彼女は“オラ~!”と笑顔を振りまいていった。

いやぁチリよ、チリさんよ。
もう一回言わせてもらうよ。

感動したっ!!!!!!!!!!

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