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今回の記事にはネズミの解体写真があります。
あまり免疫のない方は読まないことをおすすめします。
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マチュピチュから戻ってきて数日後、次の目的地へと自転車を走らせるべくクスコを出た。
およそ400km先のプーノからボリビアへ入りラパスへ。
約600km~700km程。
なまじ距離が半端に近いせいでモチベーションが上がらない。
ましてクスコはアンデス越えの目標地点だっただけに、一度切れてしまった気持ちはなかなか戻らなかった。
そんな上がり切らない気持ちのように道も山間を縫うように気だるい道が続く。
隣をクスコ~プーノを結ぶ線路が走る。
1時間1時間が途方もなく長い。
スピードはそれなりに出ているはずなのに、距離は全くと言っていいほど延びず。
道中はティポンというクイ(ネズミ)料理が有名な村に差し掛かった。
クイ料理自体は、確かコロンビア南部あたりからレストランのメニューに並び始めた気がする。
だけど、正直なところ調理されているとはいえネズミを食うのには若干抵抗がある。
ましてや走行中の食事で、わざわざ“ハズレ”の可能性が高い料理は食べたくない。
それにティポンの存在を知っていたので、興味はあったがここまで食べずにいた。
奇しくも僕は84年のネズミ年生まれ。
こうして自分の生まれた年の象徴であるネズミを食う日がやってくるとは世の中分からないものだ。
もっとも生まれるのが一年遅ければ、毎日のように食ってるのだが。。
では、クイ料理とやらを見てみましょう…
まんまネズミっすね。。
まぁ毛もないので、この時点でそれほどグロさはない。
一見するとイカの姿焼きに見えなくもない。
食ってみるかぁ。。
おいくらですか??
『25ソルよ』
なんと普通の定食の約5倍の値段。
まぁそのくらいはするだろうと覚悟はしていたが、味も分からない料理に出す値段じゃないよなー。
まぁ、ここまで来て後には引けない。
一皿ください。
ここいらではごちそうだというこいつのお味はいかに。
見た目はまんまネズミ。
歯とか爪が妙にナマナマしく。。
ただ自分的にはこの見た目はとくに抵抗なく受け入れられたのでナイフとフォークをもっていざ切開!!
中は綺麗に内蔵が取り払われ、ニオイをけすためか大量の香草が詰め込まれていた。
それらを掻き分け、掻き分け…
って食うトコほとんどないぞ!?
クイは身が薄く、肉肉しく食べれるところは少なかった。
いちばん身が厚そうなところは頭部。
さすがにいきなり頭を食う勇気はなく、体の身をかき集めて食べてみる。
パクっ。
うん、香草が聞いてニオイもないし、鶏肉みたいな食感だな。
味は淡白なかんじ。
と3,4口目で綺麗に食べれる身がほとんどなくなってきた。
しょうがなく手を使って、ネズミを掴みつつ身を集める。
ネズミに直接触ると手に香草のニオイがどっぷりとついた。
(相当きついのを使ってるようでこれは、その日にシャワーを浴びても取れなかった。)
食べるのに悪戦苦闘する僕を見かねた店主がやってきて
『お前、こいつはこうやって食うんだぞ』
とおもむろに僕からナイフを取り上げ、豪快にネズミをぶった切っていく。
そして右腕を切り出してバリバリと食いだした。
『この腕がウマイんだよ』
身が少ないネズミは、こうして骨ごと食べるのが食べ方のようだ。
食ってみろと左腕を差し出されたのだが。。。
その腕は爪が残り、見れば見るほど生々しく。
骨ごと食べると言われても、カハマルカに向かう時殻付きのエビの素揚げを食べて
猛烈に腹を痛めたことを思い出し、食べずじまい。
なんだか、興味本位で解体するだけ解体しただけのようで少々申し訳ない気持ちで店を出た。
うぅ、すみませんでした。。
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