2012年10月21日日曜日

悪魔の棲み家

国境のユングヨでの出入国も問題なく終了しボリビアに入国。
心配だった滞在日数も2ヶ月を許可された。

ボリビアといえばウユニ塩湖。
乾季の今の時期は地平の果てまで続く白の大地を走ることは僕を含めた自転車乗りの永遠の憧れだ。
だが、それと対にするように、自転車乗りの中でボリビアという言葉でセットになっているのが
“悪路”
である。

ローカルルートはもちろんのこと、幹線道路ですら道が悪くダートということはザラだそうだ。
そのダートも、高速移動する車が作り出すコルゲーションと呼ばれる洗濯板状のコブが延々続き
自転車を漕ぐのもままならないほど。

他にも飯が不味い、過疎、外国人料金、入村税、ストライキ、宿にシャワーはおろか、トイレすらないetc…
悪い噂は耳が痛くなるほど聞いた。
もちろん噂はひとり歩きするもの。
すべてが真実というわけではないだろうが、それでも僕はちょっとビビっていたのだ。

実際、入国しそうそう道路工事現場に遭遇。
脇にダートのサービスロードが設けられていたが、かなりの砂が溜まって走りづらそうだ。
工事現場はこのように砂で蓋をされていた。
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こんなふうに道路を砂山で塞ぐこともこの国では当たり前だそう。

いきなり噂通りの光景を目の当たりにし、ますます萎縮。

ちょっと走ってボリビア側のチチカカ湖の拠点コパカバーナに着いた。
観光地とは言え、どんだけうらぶれているのかと思ったら…
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結構栄えてるじゃないの。
露天に並ぶお菓子たちもペルーと変わらぬ品揃え。大好きな、スブリメというピーナッツ入りチョコもあった。
値段を聞くとペルーよりも安くなった。

そして宿探し。
観光地だけあって通りには沢山の宿が軒を連ねていた。
値段を聞くと450円だという。
安っ。
その値段ペルーでは水シャワーのボロ宿クラスなのに、かなり立派な作りでホッとシャワー付き。
他も見たかったので、そこは保留にして、別な宿をあたってみても300円~400円程度。
安すぎやしませんか?
結局、改装ほやほやのホテルを見つけ投宿。ここも300円だった。
そしてガスシャワーでアッツアツのお湯がドッバドバ。
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ボリビアンクオリティちょっと舐めてました。
これなら頑張れそうです。

宿に荷物を置いた後は湖岸を散歩。
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ここからはマンコ・カパックの降り立った太陽の島へのツアーが多数出ている。
ただ2~3時間のクルージングらしく、船に弱い僕はさすがにそんなに乗ってられないのでパス。

散歩した後、観光客向けのレストランでトゥルーチャ・デ・ア・ラ・ディアブロを頼む。
悪魔風の鱒と言われるこの料理はかなり辛かったがめちゃくちゃうまかった。
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もともとこの辺はトゥルーチャやぺぺレイといった魚料理が有名。
素材がいいので、しっかりした味付けをすれば美味くなるのは当然かもしれない。

夕方、街をふらついていると通りの向こうから見慣れた姿が。
モトミくんだった。
前日にコパカバーナ入りした彼は一日休養をしていたそう。
聞けばプーノ郊外で日本人サイクリストに会ったらしく、ここまでペアランしてきたそうだ。

そのリョウタさん(なんと5ヶ月でメキシコからここまで!)とも合流し、夜は地元食堂へ。
さすが地元、昼のレストランの4分の1の値段だったが
スープは冷めかけ、肉は噛みきれずと噂のボリビアンクオリティでちっとも食べれなかった。
他の二人はウマそうに食っていたが…

やっぱりやっていけるかちょっと不安だな…
そう思っていると、追い打ちをかけるように腹が痛くなってきた。
お昼に食べたトゥルーチャの辛さが腹に染みだしたのだった。
僕は慌ててトイレへ駆け込んだ。

あ、悪魔が尻から火を吹いている。。。

ボリビア、やっぱ怖いとこだわ。

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