2012年10月11日木曜日

山奥の秘湯

ネズミ村からも順調に距離を伸ばし2日。
自転車は快調に山間の谷間を進んだ。
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シクアニという大きめの街に宿泊した翌日より一つ4,330mのラ・ラヤ峠を越える。s-DSC08294
距離的に一日で越えれるのだが、ここには実はマチュピチュよりも楽しみにしていたものがある。

アグアスカリエンテス。

メキシコでも同名の街に縁あって長期滞在したわけで馴染みのあるこの単語。
意味は“熱い水”。

つまり温泉があるんです!

ここラ・ラヤ峠の峠ちょっと手前標高4,000mを越えたところに温泉と宿泊施設があり、
アクセスの不便さからバックパッカーもあまり訪れないところ。

行こうと思えばもちろん行けるのだが、ここぞ自転車乗りならではの秘湯ということで前々から楽しみにしていた。

朝、ゆっくりシクアニを出て午後過ぎには目的のアグアスカリエンテスについた。
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入り口で宿泊したい旨を告げ、宿泊台帳に名前を書く。
他のお客の名前もちらっと覗くと、
大上くん、米須夫婦、サヌキ先生、モトミくんと泊まった人はすべて知り合いだった 笑
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宿代は、入浴料合わせての10ソル。
日本円にして300円という爆安価格。

ベッドだけがある簡素な部屋に荷物を運び入れて、施設を散策。
小高く立派な山をバックに幾筋も水路が引かれていて、それらからほんのりと湯気が湧いている。
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それを辿って源泉からはポコポコと見るからに熱そうに湯が湧いていた。
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そぉっと触ってみる。
うほっ、あっつあつ。

これは期待できるぞ!!

とはいえ、本日は土曜日。
温泉は地元客でいっぱい。
海外で温泉といえば日本のようにしっぽりと入るのではなく、ほとんどプール状態。
ここでも、例に漏れず地元民がバシャバシャと泳いでいた。
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これじゃあ風情もなにもない。
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それに、あんまりお風呂に入らない彼らが温泉につかると、表面にはうっすら油が浮いていて汚らしい。。

ここは、彼らが帰った夜に月見風呂と行こうと作戦を立てた。
時間がたてばお湯も入れ替わるだろうし。

施設内には大小10程の湯船があり、深さや湯温がそれぞれ微妙に違うようだった。
先に一番好みの湯温の湯船に目星をつけておき、レストランで食事。
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そして一度部屋に戻り静かに時を待つ。

午後6時。
日も傾き始めると騒がしかった外もひっそりとし出した。

さて、行きますかぁ。

入浴セットを片手に調べておいた温泉へ。
暗がりが広がりだした辺りにもやもやと湯気が立ち込める。
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あっという間に気温が下がりだし、だいぶ肌寒い。
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服を脱いで素っ裸に。
誰もいないので水着じゃなくていいのも、この時間を選んだ理由だ。

左足からそっと入船。
少し熱いくらいの湯温だったが、我慢して肩まで浸かり、
1,2,3…と数えていくうちに湯温と体温がお互いに歩み寄っていくのが分かった。

じんわりと体中が熱に包まれていく感覚。
そして、闇夜を照らす月と、背後の山のシルエット。

すべての条件が揃ったかのように完璧だった。
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のぼせてしまうんじゃないかと思うほど、1時間。
たっぷり温泉を堪能した夜は体がぽかぽかとし、寒さを感じることなく温い夜を過ごすことができた。

ところで、僕がペルーで4,000mを越えればと言いますと…

そう、悪天候。

夜、トイレで目が覚めてトイレに行こうとすると、しっかりと雪が降ってました。
いやはや本当にこの相性の悪さ半端ないっすわ。

おかげで朝日を見ながら朝風呂と思ったけれど断念。
でも、十分堪能できた温泉だった。
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