2012年5月12日土曜日

油断ならぬ山道と先住民の村

ここからエクアドルの首都キトまでは約200km。
100km先の中間地点にオタバロというインディヘナの村があるようだったので
今日はそこを目指すことに。

朝のエクアドルは空がどこまでも青かった。
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エクアドルの道は概ね直線が多い。そのためコロンビア以上に激しく上って激しく下る。
時速60kmと6kmを繰り返す。
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謎のマンモスのモニュメントが入り口に立つボリバルを過ぎると
昨日の丘陵地帯とは打って変わって再び厳しい山岳地帯へと突入。
アンデスは相変わらず息を飲む絶景がそこかしこに見せてくれる。
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ここから一気に下る。
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底の街は肌の黒い人が多く、やはりコロンビアと同じようにエクアドルもまた
標高で人種の住み分けがされているのだろうか?

少し行くと地図にはない集落があって、道路沿いにいくつもホテルが立ち並ぶ場所があった。

そこから川沿いをしばらく進む。

徐々に標高を上げるアップダウンで、勘弁してもらいたいタイプの道である。
休憩も入れずに走ってきたため若干バテ気味。

前方に街の影が見えた。

よし、あそこで休憩だと思い、ペースをあげる。
道は勾配を増してだんだん街の影から逸れて、しまいには180度ターンした。

えっ。

街の直前に山岳地帯ですか…

登り始めて分かったが、前方に見えている街の手前に大きな岩の裂け目があってそれを回避するように
山を上って行かなければならなかった。

他でも書いたかもしれないが、本当に気を緩めた後の自転車はつらい。

それにエクアドルの傾斜、コロンビアと比べてほんの1°とか2°とかの違いだとは思うのだが、踏み込みがきつい。
コロンビアを走っていた時、山岳耐性を身に付けたなどとのたまっていいたが、
それは井の中の蛙よろしく自惚れだった。

もう腹がへって力が出ない。
つづら折れの途中に見晴らしのよい場所があったのでここで昼飯。
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きれいでしょ?
実際は足元ゴミだらけですけど 笑

昼飯は良かったのだが、水の手持ちも少なく食後の一杯が飲めなかった。
腹は満たされたのだが、まだパワーがでない。
個人的な間隔だと、食事を摂ったあと一時間くらいしないと飯のエネルギーが還元されない気がする。

久々に押して上る。

これまたよく削ったなぁと思う岩場を抜け、ようやく街に入る。
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ただ街に入ってからも商店が現れるまでが地味に長く、おまけに久々の向かい風。
後少しがやけに長く感じつつもなんとかガソリンスタンド脇の商店へ駆け込む。

紅茶をがぶ飲みして人心地をつく。

そのころになってようやく昼飯のエネルギーもついてきた感じだったので
休憩もそこそこに出発。

このイバラという街は大きく、道路も片側3車線の道路だった。

街を抜けるために少々の上りを登り終えると、そこから気持ちのよい平地に出た。
道もいいのですいすい飛ばせる。

ただ平地というとやはり暮らしやすい場所のようで、そこから割と大きな街が続いた。
街道沿いに一泊12$と書かれた綺麗なホテルに若干心が揺さぶられたがなんとか我慢。

ラスト20km。

最後に強烈な下りを70kmで下ってオタバロの村にゴールイン。

一発目に入ったホテルが10$の割りにとても綺麗だったので即決。
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熱いシャワーを浴びて洗濯した後、外に出て街歩き。

オタバロのメインストリートはとてもツーリスティックで民族衣装やレストランがたくさん並んでいた。
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近くには民族衣装の露店やメルカドもあったのだが5時を過ぎると閉店らしく、皆店じまいの準備で急がしそうだった。
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で、この街で一番のお気に入りがこれ。
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街のベンチが対面してるのだ。
写真は無人だが、お互いに向い合って話しあっている姿もたくさん見かけて微笑ましい気持ちになった。
街のベンチって何か“休む”ためのものってイメージだったけど、こうして“話す”ためにあるってのもいいなぁと思った。

こんなベンチがあるのもこの国の雰囲気がそうさせるのかもしれない。

というのも、エクアドルに入って変わったことは今までもたくさん書いたが、
中でも街の雰囲気がとても変わった気がする。

コロンビアでは、片田舎でも通りを一歩外れると雑然とした暗澹たる雰囲気の場所がいくらでもあったのだが、
ここエクアドルは平和そのもの。
スリや窃盗などの軽犯罪には注意しなければいけないのだろうけど
これまでの中南米でも特に平和的な雰囲気を感じた。
もちろんキトなどの大都市に行ったら変わってくるんだろうけど。

オタバロは日が暮れても優しい明かりに包まれていた。
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穏やかといえば、コロンビアのマネキンはやり過ぎなくらい小顔で胸を強調した体型が多かったのだが
エクアドルに入ってようやく標準体型に戻った。
そうそう、それでいいんだよ。
そして男性マネキンに至っては控えめ過ぎる股間の盛り上がりになっていた 笑
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翌日。

本当は今日出発するつもりだったのだが、宿の居心地、空模様等々を鑑みて延泊することに。
それにPCのWi-Fiの調子が悪かった。
最近、たまに電波を捉えなくなっていて再起動したりすると直ったりしていたのが
この日完全に使えなくなった。
2度目のPC故障。やはり自転車の振動はメカにとってはきついようだ。
Wi-Fiの故障なら自分でもなんとか出来るかと思って、
街の電気屋へ。
外付けのアダプターを買ってきて装着するも。
セッティングが添付のCDでとのことだった。
僕のPCはCDドライブがない。

参ったと思いつつも、スマホでメーカーホームページにアクセスして
なんとかセッティング用のデータを入手することが出来、
PCの設定をいじってなんとか外付けながらもPCのWi-Fiを復活させることが出来た。

その後、また街歩きをしていたら民芸品の市を発見。
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キトに着いたら手持ちの荷物を日本に送る予定だったので
ここでアルパカのショールとリャマの帽子、インディアン柄のクッションカバーを購入した。

ちなみにここのオタバロ族は商才豊かな民族だそうで世界中に商売をしに出かけていくそうだ。
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ここまでオタバロ族のアップ写真がないのは、インディヘナというと写真を嫌うイメージがあるため
なかなか声をかけづらいのです。

なのでこれでご勘弁を。
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