2011年9月22日木曜日

アリゾナ北部観光

暑さで干からびそうになりながら二日間走りアリゾナ州中北部・ペイジの街に到着した。
走ってきたアリゾナ北部は僕の走るルートの中でも特にド田舎地帯で
ハリケーンから数えて約250kmの中で補給ポイントは4箇所しかなかった。
おまけに、この炎天下なので体力の消耗が恐ろしく早い。
通算10回目くらいのアリゾナ入り

僕がとれる方法はただ一つ。
早起きしてひたすら走るということだけだった。
最も、街と街が離れすぎているので早起きしないと辿りつけないというのもあるが。

出発前に氷を手に入れ、タオルで包んで首に巻いて走るも一時間もしないうちに溶けてなくなってしまい
肝心の暑くなってからは全く役立たずだった。

しかもザイオンから放出した高度を再び登り直すものだからスピードもなかなか出ない。

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そんなこんなで、ひいこらいいながらついたペイジ。
この街にはホステルがあるという噂を聞いていたのだが、訪ねてみると残念なことにもぬけの殻であった。
仕方なしに近くのモーテルをあたってみるもどこも80$以上と手が出せず、街外れのキャンプ場を教えてもらいそこに向かった。
このクソ暑い中、日晒しにされてキャンプをする気にはなかなかなれなかったが、
意外なことに紹介してもらったキャンプ場は快適そのものだった。
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それぞれのサイトに水場・電源があり、心配していた日差しも各サイトに一つ木が植えてあって問題なかった。
ただし、指定された僕のサイトにだけ、なぜかテーブルセットがなかった。
あたりをキョロキョロ見ると両サイドのサイトがそれぞれ、テーブルを連結させて使っていた。
『おのれ、犯人はどっちじゃー!!』
と怒り心頭になったが、どちらもがっつりものが載った状態で持ち主はいなかったので
やり場のない怒りをパワーに変えて一つ挟んだ向こうの空きサイトにあったテーブルをズルズルと引っ張ってきた。

日陰にテーブルを設置したら、あとはテーブルの上にゴロリ。
いい感じに風が抜けていって、灼熱の中走ってきた体をリラックスさせてくれた。
ただ、このいい風は雨雲も運んできて夕方になると本降りにはならなかったもののゴロゴロと雷を鳴らしていた。

早々に就寝した翌日、朝6時半に起きて行動開始。
この炎天下、観光も涼しいうちにしておかないと、ぶっ倒れかねない。
おあつらえ向きなことに、これから訪れる2つの観光ポイントはともに午前中~正午が見ごろ。
午後は前日と同じく、テーブルの上で昼寝を決め込むべく出発。

まずはホースシューベンドへ。
ここはその名の通り、馬の蹄の形にコロラド川が大きく湾曲しているポイントである。
街外れと聞いいていたが案外遠く、ダラダラと続くのぼりを10kmほど行ったところに入り口があった。
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自転車を停めて、15分ほどあるく。
足元は完全に砂漠で粒子の細かい砂の上を歩くと砂がズリッと滑るもんだからなかなか歩きづらい。
で、到着しました、ホースシューベンド。
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おお、すごい。
きれいに湾曲してる。

これが人の手でなく、自然によって作られたものだとは…
一体どれだけの時間をかけてこの曲線は作り出されたのだろう。
 ちなみにあたりは手すりもない絶壁。
上の写真もそぉーっとカメラを持つ手を伸ばして撮りました。

さて、日もだいぶ高くなって参りました。
次行ってみましよう。

本日のメイン・アンテロープキャニオンです!
アンテロープはキャニオンはパウエル湖と並ぶ、ペイジ観光の目玉で街からツアーも多く出ている。
このツアーに乗っかれば手っ取り早いのだが、現地まで直接行けば安くあげることができると聞いていたので、せっかくなので自転車で行ってみた。
遠くに見える火力発電所
火力発電所の手前にアンテロープキャニオンのゲートがあった。
道路を挟んでアッパーキャニオンとロウワーキャニオンに分かれていて僕は定番のアッパーキャニオンのツアーに申し込んだ。
値段を聞いてびっくり。値上がりして入場料とツアー代計35$ほどかかった。
街からでるツアーと1~2$しか価格差がなかったので、少しがっくり。

気を持ちなおしてツアー車に乗り込み未舗装のダートを進む。
ツアー車といってもピックアップトラックの荷台に簡単な座席をつけただけのものであって激しく揺れる。
ときには体が浮くほどのスピードで飛ばすトラックだったが、これはおそらく揺れや浮くことではしゃぐ我々観光客への“サービス”と思われる。 
まもなく入り口到着。
岩の切れ間にガイドに引き連れられ入っていく。

切れ間の中には

いきなり綺麗な岩肌をした地層が現れた。

すぐ外はあんなにごつごつした岩肌だったのに。

奥に進んでみる。


なにこれ?すごっ!

狭い岩の隙間をかいくぐって日光が地面まで届いている。

ものすごく幻想的な光景。

このアンテロープキャニオンは谷間を鉄砲水と風によって削られた地層である。
谷底はお昼前後の短い間にしか日光は届かない。
そのため、暑さとは無縁で涼しい空気があたりには立ち込めていた。
触れてみると、ひんやりするとともに、滑らかでしまった手触り。
どんだけ天然のやすりをかけたらこの手触りを作りだせるのでしょう。

このアッパーキャニオンそれほど長くは続かず、150mほど歩くと再び岩場に出た。
出口は入り口同様にとても狭小でなるほどこの狭いところに鉄砲水が突っ込んだら岩も削れちゃうもんなのかなと少し納得。

ここ、たぶん一人で来てたら大声出して歓喜しちゃってたと思いますが、
今回はたくさんの欧米人がいたので自粛。

ここにツアーでしかいけないなんてあんまりだ。
でも、行く価値は有り。おすすめです。

帰りは再び激揺れトラックに乗り込みダートを戻る。
時刻はまだ1時前。

随分濃い午前中だったなぁ。

午後はWalmartで食材を買い込んだあと、予定通りお昼寝タイム。

うーむ、贅沢だ。

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