“自分が未体験ならば、そこは紛れも無くフロンティアであり、実際そこにいって己の目で見ない限り、それは自分にとって永遠に未知なのだ”
と自転車旅の大先輩である石田ゆうすけ氏は言う。
僕の大好きなフレーズだ。
けど、
時代が進むにつれどんどん旅は快適に、益々細部まで人の手は入り込
んでいる。
毎日僕は、ネットを使ってなるべく無駄な登りもなく、
目的地へ最短距離で進めるルートを調べる。結果、
予定通りに目的地へと到着する。
道中は高度計とコンパス、
距離計を使ってほぼ狂いなく現在地を把握できる。
もし迷ったとこはスマホのGPSを使って復帰。
目的地周辺の宿泊施設もすでに目星をつけてある。
だからついた街がゴーストタウンだったってことはほぼない。
目的地へ着いたらファストフード店や観光案内所でWiFiをキャ
ッチし、明日の情報収集。
紙の地図はもはやいらないのかもしれない。
いやはや便利な時代になったもんだ…
以前のアメリカ横断はルート66走破という大前提があったので、
その先が山だろうが谷だろうが、
町がなかろうが、ただひたすらに進むのみだった。
だから今回の旅は、自由に快適な道を選べる楽しさがある。
でもなぁ…
ネットを使って快適な道ばかりでいいのだろうか。
そりゃ坂道はない方がいいけど、
モーテルにとまれた方がいいけど、
何もかもうまくいきすぎてちょっと味気なくないか?
予想外のことがあってこその旅だろう?
これではただ誰かが開拓した轍を辿っているだけで、
まったくもって自分にとってのフロンティアじやあない。
そんな欲求が
たまに出て、調べてもいない先の街へあえて行ってみて、
情報がなくて困ってみる。
あるいは、
この街にキャンプ場はないのを知っているのに、
あえて街の人に聞いてみる。
当然無いとの返事。
確かに困るんだけど、
そこからコミュニケーションが始まる場合もあるし、そこを打開したときの快感はやっぱり旅の醍醐味だ。
といいつつも今夜もネットを駆使して情報収集するcyber tourist伊藤です。
刺激と快適。
バランスって難しい。
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