2011年6月27日月曜日

雨中のスタート(前編)

『いつまでも走り出さずにダラダラしてるわけにはいかない。
僕はそんなに都会に長居出来るほどお金もないし、行きたいところもない。
3日間のバンクーバーとの蜜月に終止符を打つのだ!

と思ったら本日は雨模様…。
どうしよ…??』

というのが今朝のことである。
出発をしようとした日に限って雨なのだ。
しかもけっこう強い。
前の日も遅くまで夜更かしをしていたこともあり出発の決断が鈍りかける。
天気予報はにわか雨の予報だったので、不貞寝をして様子を待つ。







チェックアウトギリギリの時間になり、少し雨が弱まる。

南西の空は割りと明るかったので、止むかなと思いながらチェックアウトへ。

三日間僕の世話をしてくれたマネージャーのジョンから思いがけないサプライズが。

僕に“悪い思い出じゃなく、良い思い出が出来るようカナダのTRIPを楽しんで欲しい”からと鍵の紛失の罰金を20ドルにまけてくれるという。

一瞬なんで??と思ったけど、有り難くその申し出を受け取ることにした。

それから、これからバンフに行くことを話したら、驚きながらも地図や道中の見所などを熱心に教えてくれた。

5年前から思うことだが、仮に日本で外国人に対して自分が同じことを出来るだろうか?
こういうことが自然に出来ることが単純に凄いなと思う。
大袈裟でもなくカナダのホスピタリティの一端を垣間見れた気がする。

いつの間にか、外は雨でも走る気持ちが沸いて来た。

皆様、バンクーバーにお越しの際はHOTEL Ambassadorへ!!

看板娘のアイリスと
バンクーバーのブルース・ウィルスことジョンと。ダイハード!?(ジョン・マクレーン)


意気揚々とホテルを出発したはいいが、すぐに雨に打たれてしまい少し萎える。
ドロヨケをつけてないので大量の水しぶきを上げるのだ。
基本的に雨の日の走行は事故の危険もあるのでしないつもりだった。
それに今後、2.0以上のタイヤを履くことになったらドロヨケが干渉してしまうので外したのだ。

足と背中に雨水を巻き上げながら自転車はひたすら進む。

今日は気温も低く、自転車を漕ぎながらの体温調整が難しかった。
雨も降っているので体感温度はさらに低く感じる。

休憩のたびに脱ぎ着を繰り返すのがすこし億劫になってしまった。

ホントさっきまでの気持ちはどこいったのやら…

やがて総延長8,030kmカナダを貫く大動脈のトランスカナダハイウェイに乗る。

が、まだバンクーバー都市圏を抜けていないため交通量が半端じゃない。

制限速度は80kmだがそんなことお構いなしでそれ以上のスピードで水飛沫を上げながら僕を抜いていく。
路肩もせまく、雨も手伝ってかなりヒヤヒヤする。

2kmくらいおきにハイウェイの合流と出口があるのでその度に道路を横切らなくてはならず
こんなに神経を使っていたら楽しめないし、気を抜いたら死ぬかもと思いハイウェイを離脱した。

並行して走る別な道を行くことに。

ここは制限速度が70kmなのだが、民家もロードサイドにあることもあり、みんな運転はセーフティ。
生き返った気持ちになりながら走る。

休憩はサンドイッチ
雨降り走行は神経擦り減る。


雨も小降りになってきて、やがて次の街が見えた。
ロードサイドは典型的な北米の郊外といった感じでシアーズやベストバイなどのお店が立ち並ぶ。
カナダもアメリカと変わらんな~なんて思いながら走っていると前方に山が立ちはだかった。
あの山を越えるのか!!
1500mUPの第一弾が来たか!と気合を入れて進む。
僕の速度計には斜面の斜度を測る機能がついてるのだが、常に7°~8°を指していた。
こりゃたまらんと押して進む。
40分ほどで300m程登ることが出来、1500mの1/5クリアじゃん!と喜んだが、何か道が生活道路じみている。コンパスを見ると北を指していることに気付く。
僕は東へ向かっているつもりだったのだ。

『道をロストした!!』

かなりテンションダウン…。

現在地を調べるべく、ここで秘密兵器のXperia登場。

話は逸れるが、こっちに来てこいつのGPSを使った上手い使い方はないものかと実験をしていたのだが、どうやら本体のローカルキャッシュに地図を落としておけば電波の届かないところでも
GPSとして使えることが出来るようだ。
もちろん、海外で通信を行うと高額なデータ通信料になってしまうのでデータ通信はWiFiが使えるところで行い、これからの地図データを落としておくのだ。
もしもの時の通話も含めて月額使用料1000円程度で大きな安心を得られる。
すごいぞ、スマートフォン。

話を巻き戻して、GPSを使って調べると、道を大きく逸れて北に向かっていた。
どうやらロードサイドのお店に気を取られているうちに標識を見落としていたようだ。
そして再び雨脚が強まってくる。
昇ってきた300mの道はすべておじゃんになり、来た道をやけくそで駆け下りた。

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